犬肉と世界の流れ

北朝鮮の犬肉料理

北朝鮮メディアは、朝鮮半島で古くから夏の滋養食とされる「犬肉料理」の全国大会が開かれたと報じました。  

 21日付の朝鮮中央通信20日までの3日間、平壌ピョンヤンの麗明(リョミョン)通りで朝鮮料理協会が主催する「犬肉料理」の全国大会が開かれたと伝えています。

 朝鮮半島では古くから犬肉は「夏の滋養食」として知られ、北朝鮮では犬肉を「甘い肉」を意味する「タンコギ」と呼びます。

 大会では各地の代表が腕を競い、優秀な料理人には賞状やメダルなどが送られたいうことです。

 一方、最近韓国では犬肉を食べることを法律で禁止しようという動きも広がり、与野党を問わず関連法案も提出されていて、朝鮮半島の「伝統の食文化」を今後どうしていくのかが議論になっています。』  

 犬肉韓国、中国、ベトナムなどアジア諸国で食べられているけど、世界的に見れば動物愛護から禁止にする流れになっている。

 この間、インドネシアでもこのようなニュースが出ていた。

『【AFP=時事】インドネシア・スラウェシ(Sulawesi)島の市場が21日、犬と猫の食肉販売を終了した。販売や食肉処理の方法が残酷だとして、動物愛護団体は長年、禁止するよう求めていた。

 食肉処理場から解放される犬たち  

 インドネシア犬と猫を食用にする伝統と文化を有し、食肉販売を今なお許可している世界でも数少ない国の一つ。  

 スラウェシ島トモホン(Tomohon)の通称「過激市場」は、コウモリ、ネズミ、ヘビ、サルと並んで犬と猫の肉を販売していることで知られていた。

 だが、動物愛護団体「ヒューメイン・ソサエティー・インターナショナル(Humane Society International、HSI)」は21日、これまで呼び掛けに応じなかった同市場がついに犬と猫の食肉販売を停止したと発表。市場としては国内初だという。

 HISによれば、同市場で取引を続けていた6業者が販売を停止する合意書に署名し、トモホン市長も同市場での販売を禁止する条例に署名した。

 HISは「歴史的な合意」だとし、これにより「多数の動物が人間に食べられるために殴り殺され、丸焼きにされることもなくなる」と評価した。【翻訳編集】 AFPBB News

 牛や鶏は食べているのに、どうして犬はダメなんだという食文化に関する論議もあるけど、世界的には犬食を減らしていこうという流れになっている。

 それに、犬肉が滋養にいいとか、おいしいとかいう前に、犬を殺すときの残虐性動物愛護団体は指摘しているんだよね。

 韓国で行われていた方法は犬の口に電極を押し込み。感電死させる方法。1回で死なない場合は、死ぬまでずっと行われるらしい。  

 でも、アジア諸国伝統的な方法は殴り殺すというもの。犬を吊るしたり、袋に入れたりして殴り殺すのだ。  犬が恐怖を覚えると肉がおいしくなるということらしい。

 犬肉にされる前に、残虐な殺され方をされる犬を助けようと、動物愛護団体は活動しているところがある。

 韓国では毎年夏に犬肉フェスが開かれていたけど、若者に受け入れられず犬肉文化は廃れ始めていると言われている。

 北朝鮮でも犬肉料理は当然あるのだが、平壌ピョンヤンの麗明(リョミョン)通りで朝鮮料理協会が主催する「犬肉料理」の全国大会が開かれたというのはちょっとビックリだ。

 今の北朝鮮は、コロナで国境を封鎖して密輸もできなくなり、地方の多くの人が飢えに苦しんでいると言われている。  

 地方では配給もなく、コメどころか、安いとうもろこしでお腹を満たすような食生活だと言われ、それさえも自然災害や肥料不足などで、厳しくなっているようだ。絶糧世帯として餓死する人々も出てきていると言われているのだ。

 そんな毎日の穀物に困る国で「犬肉料理」の全国大会とは・・・。

 犬どころか、地方のほとんどの北朝鮮人民は肉そのものをほとんど口にしていないだろう。
 野良犬や野良猫がいても、すぐに殺されて食べられているのではないだろうか。タンパク質不足になるしね。  

 そんな状況下で「犬肉料理」フェスティバルとは独裁国家北朝鮮らしいと言えばそれまでだけど、本当に一部の人の為に北朝鮮という国は存在しているようだね。

 飢えで多くの人が食糧不足で苦しんでいるのに、莫大な金がかかる核開発やミサイル発射を繰り返す北朝鮮

 大会では各地の代表が腕を競い、優秀な料理人には賞状やメダルなどが送られたいう。 各地の代表って、北朝鮮では各地方でも犬肉が食べられるレストランがけっこうあるということか?

 飢えている北朝鮮人民がいる一方で、地方でも犬肉を食べている金持ち連中がいるということになるね。それにしても犬ってどこかで食用に飼育しているのかな??

 犬肉の料理の腕を競う前に、食料事情をどうにかしろよと思うけど、金正恩総書記を始めとした朝鮮労働党幹部の為のものだろうか?

 犬肉は滋養があり健康にいいと言っても、満足な食事もとれない一般の北朝鮮国民には縁がなさそうだしね。

 もしかして、犬肉文化禁止の世界的な流れに対して、犬肉北朝鮮伝統文化だと反発していることから開いたのかな? 西側諸国の常識には従わないという意思表示とか?

 北朝鮮では犬肉を「甘い肉」を意味する「タンコギ」と呼ぶと言われているけど、北朝鮮の犬肉料理って甘い味付けなのだろうか。 秘密が多い国で、情報が限られている北朝鮮

 優秀なメダルや賞状が贈られたという事だけど、何人ぐらいの料理人が犬肉コンテストに参加して、どんな料理を作ったのか、審査基準は何だったのかなど、ほとんど知られていない北朝鮮食文化が気になった。

それにしても3日間、平壌ピョンヤンの麗明(リョミョン)通りで朝鮮料理協会が主催する「犬肉料理」の全国大会が開かれたというのは、北朝鮮という事を考えればけっこう凄いことだと思う。

 自分の住んでいる町から他の都市に行くのにさえ、国内であちこちにIDチェックポイントがあると言われている北朝鮮。国内移動でも、パスポートがいる外国のような感じらしい。

 ましてや首都平壌金一族に忠誠を誓った一族しか住めないと言われている都市だ。
 金王朝に謀反を起こす可能性がある反乱分子には注意しているからね。 本人が忠誠を誓っていても、北朝鮮では生まれた時の出自が大きくものを言う。

 だから、地方に住む北朝鮮国民にとって、平壌に行けるというだけで凄い事なのだ。 大阪から東京へ行くというよな気軽な感じではない。

 犬肉料理大会という点もビックリだが、北朝鮮という特殊事情を考えると、食糧危機が叫ばれている中で、平壌で3日間も開催したことのメリットは何なのかが気になるんだよね。

 この犬肉料理大会北朝鮮でニュースになったのかどうかはわからないが、もし毎日の食べ物に困る北朝鮮人民が見たら、金王朝に反感を持つだけのような気がするんだけどな。

 テレビのニュースで金正恩総書記の娘が丸々太っているのを見ただけで、妬みや悪口が出たとも言われている北朝鮮の地方住民

 金王朝独裁体制維持のための引き締めに役立つどころか、反発を招きかねない「犬肉料理全国大会」。

 「犬肉料理コンテスト」は朝鮮料理協会が主催となっているが、平壌に入れるということは、金総書記の同意をとっていないとできないことである。

 北朝鮮各地から来て平壌に3日も滞在するとなると旅費や滞在費、それに犬肉などの材料費など、けっこうかかると思うんだよね。

 もしかしたら費用は参加者自らが負担するのかもしれないが、政治的な思惑は何だったのだろうか。犬肉料理北朝鮮人民には特別な思いがある料理なのだろか。

 謎が謎を呼び、このニュースからは色々なことを考えさせられるなあ。