衝撃の事件から考える若者たちの精神

マルセイユの麻薬闘争

『【AFP=時事】南仏マルセイユ(Marseille)で先週、15歳の少年が50回刺された後、生きたまま焼き殺される事件があり、衝撃が広がっている。

    同市ではサッカー選手が殺害される事件も起きており、検察官は6日の記者会見で、いずれも麻薬絡みとみられると語った。

 フランス第2の都市マルセイユでは貧困率が高く、麻薬関連の暴力事件が多発している。昨年の関連死者数は過去最多の49人に上った。

 市内の麻薬密売人は、SNSで犯罪の実行犯役を募り、若者たちに「外注」して路上での薬物取引を行わせている。

 ニコラ・ベソーヌ(Nicolas Bessone)検事は、若者たちは今や「良心の呵責(かしゃく)を感じることなく」殺人にも手を染めるようになっていると指摘。暴力事件の被害者と加害者の若年化が進んでいると警鐘を鳴らした。

 15歳の少年は、ギャング「DZマフィア(DZ Mafia)」の構成員を自称している受刑者(23)にSNSを通じて2000ユーロ(約33万円)で雇われ、対立するギャング構成員の自宅ドアに火をつけて脅すよう指示されていた。

 少年は実行を試みた今月2日、対立するギャングに発見され、ベソーヌ氏によれば50回刺された。また「検視の結果、生きたまま焼かれたことが分かった」という。  

 少年に指示した受刑者は報復として、SNSで新たに14歳の少年に、対立するギャングのメンバーを殺害するよう持ち掛け、5万ユーロ(約820万円)の報酬を約束。

 ベソーヌ氏によると、この少年は友人と共にタクシーに乗り、「ここで降ろして、自分たちが戻るまで待っていてほしい」と頼んだところ、運転手は拒否。その後、少年が「運転手の後頭部を銃で撃った」とみられている。

 殺害されたネシム・ラムダン(Nessim Ramdan)さん(36)はサッカー選手で、家族を養うために個人タクシーの運転手としても働いていた。

 少年を雇った受刑者が警察に通報し、少年は身柄を拘束された。ラムダンさんへの発砲を認めたものの、誤射だと主張しているという。【翻訳編集】 AFPBB News

 メキシコでは新しい市長が就任1週間もしないうちに麻薬組織に殺された事件があったが、事件の残虐さではフランスのマルセイユも負けてはいない。

 こんな事件が起こるんだというようなものが、世界の麻薬界隈では起きている。

 フランスのマルセイユと言えば地中海に面した港町で、優雅なリゾート地のイメージがあった。 だけど、実際は貧困率が高く、麻薬関連の暴力事件が多発しているらしい。

 港町って、リゾート地だけでなく貿易の拠点となる。

 メキシコの市長が殺害された州もアカプルコというかつての有名なリゾート地があった。
 港町って密輸できるから、世界を見ても麻薬関係にとっては重要な拠点になってくるんだよね。

 それにしても15歳の少年がこういう話に簡単に乗るようになっているんだね。

 事の発端は、15歳の少年がギャング「DZマフィア(DZ Mafia)」の構成員を自称している受刑者(23)にSNSを通じて2000ユーロの報酬で敵対するギャング構成員の自宅ドアに火をつけるというもの。
  放火罪って、通常かなりの重罪だけどね。  

 その少年は見つかり、敵対するギャングに50回刺され、生きたまま焼かれた。

 今度はその報復として、SNSで新たに14歳の少年を見つけ、5万ユーロ(約820万円)で対立するギャングのメンバーを殺害するようした。  

 だけど、その少年はタクシーを待たせらせないことに怒り、犯行実行前にタクシー運転手を殺してしまった。

 映画のように、マルセイユでは少年が簡単に殺人を行う世の中になってきているようだ。 そもそもSNSで殺人を請け負うというのは、人を殺すことに全く抵抗がないということ。

 自分の恨みとかではなく、金の為に平気で人を殺すようになっているという事。非常に怖い社会だ。
 
 貧困層の生活が酷くなっているという事なんだろうな。 実際にそういう悪いギャング組織がまともに金を払うかどうかなんて保証がない。 だけど、貧すれば、冷静な判断などできなくなるのが人間の性。

 しかしね、少年の両親って、この事件についてどう思っているんだろうね。

 それにフィリピンの日本特殊詐欺事件の犯人が捕まった時に刑務所の状況も報道されたけど、世界にはかなり自由に生活している受刑者もいるようだ。

 フランスの刑務所についてはよく知らないけど、SNSで殺人を依頼したり、犯人を警察に伝えたりと、一般人と同じことができているよね。

 フランスも移民を大量に受け入れて、イスラム教徒の取り扱いや人種差別が水面下で渦巻いているのかもしれない。

 サッカーのフランス代表なんか、アフリカのチームかと思うくらい黒人が多いが、実際のフランス社会での地位はどうなんだろう?

 北アフリカからの移民イスラム教徒が多いが、テロなどが続いたからか、イスラム女性が被るヒジャブを禁止したりと国内で抱えている問題も多い。

 フランス人と言っても、我々がイメージする白人のフランス人じゃない人達もいっぱいいるのが現実。 そういう人種差別的なものや貧困から脱する手段を持たない層もいるのだろう。

 ただ、タクシー運転手を待機を断ったくらいで殺害するというのは、そもそも教育の問題も大きいのでは? ゲームでは相手を殺すことに抵抗はない。リアルの社会でも同じ程度の気持ちでいるのではないか?

 人を殺すことに何の呵責もない少年達は、金さえちらつかせば、凶悪犯罪を起こすことに抵抗がない人間達だ。そして、その数。

 SNSで簡単にすぐに犯罪を行う少年が見つかるということ自体に、社会の危機感を覚えるね。

 FBI心理分析官 異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記 (ハヤカワ文庫) [ ロバート・K.レスラー ]